「ミレニアム」を一気に読破してしまった

「おもしろいのよ~」

読書好きな先輩からオススメいただいた本「ミレニアム」。
シリーズ3部作となっており、まずはお試しに1話を買うも、あまりの面白さにハマってしまい、続巻も早々にお買い上げ済みとなっていました。

ここ最近、ありがたいことに外出する機会に恵まれまくり、電車の中、待ち時間にページをめくりめくりしていたら、アッという間に読み終えてしまいました。まだ読んでいない人、この本は読んで損はありませんよ!と声を大にしてお伝えしたいくらい、面白かったです。

文庫版の表紙の装丁も美しく、6冊ずらりと表紙を見せて並べておけば、それだけでインテリアのアクセントにもなりそうだなと少々脱線(笑)

第1話:ドラゴンタトゥーの女


第1話と言ってよいのかどうか、書いている本人も少々頭を悩ませていますが、便宜上そういうことにしておきます(笑)

孤島で起きた少女失踪事件、富豪一族の複雑な家庭事情に加えて愛と性と社会事情と…と、盛りだくさんの内容。
おおざっぱにいうと、1話の内容は密室ものミステリ仕立て。

登場人物に富豪一族が出てくるので性が一緒の人続出。

「頭がこんがらがっち~」


こんな声が頭をぐるぐる回ることもありましたが、付属の人物表(ついてるってスゴイ!)を眺めつつ、読み進めて行くうちにだんだんとその世界に埋没していったワタシ。

ミレニアムの原題は「女を憎む男たち」。
原題の通り、ストーリーの随所にしこまれており、いろいろと考えさせられることも多かったです。

「ほっほぅ~、こんなオチでしたか!」

久しぶりに読み応えのあるミステリと出会えた高揚感に心地よさを感じて1話読了。

第2話:火と戯れる女

2話目は警察もののサスペンス仕立てのストーリー。
リスベットが宿敵に挑みます。

見ている側もハラハラ、ドキドキの展開で、気が付けば読み終えていた・・・そんな感じでした。
やはり原題はぶれず。この巻にももちろん仕込まれていました。

スウェーデンが舞台になっているのですが、最近はやりの北欧なんたら~といった“ほんわかさ”ではなく、スウェーデンが持つドロドロとした実情みたいなものや歴史なども見ることができ、読み応えアリまくりです。

第3話:眠れる女と狂卓の騎士

アッという間の最終巻。
本当はまだ続きがあったようなのですが、作者であるスティーグ・ラーソン氏がすでにこの世を去ってしまっているということで、これ以降は、作者が生き返らない限り見ることができません。ううむ、惜しい人を亡くしてしまった・・・。

とはいえ、3話である程度完結にはなっており、ストーリーもパワー満タンです。
1話、2話と広がる世界。3話は政界も巻き込んでのポリティカルサスペンス的な内容でした。

原題が最も色濃く盛り込まれているのもこの巻だと感じました。

最後に

3部作通して女性差別や暴力、人種差別、政治的な一面など、スウェーデンが抱える闇の部分にサーチライトをぴたりと照らしているかのような描写。
偶像なのにそこに実在、実際に起こった出来事だったのではないかと思わせるリアル感。作者の文章力もさることながら、訳者の表現力にも杯をささげたいと思います。

よくよく考えると、ワタシが手にしたのは文庫版で、2011年、つまりは昨年にリリースされたもの。
ハードカバーはもっと前に出ているはずなので、遅ればせながらの読了になってしまいましたが、出会えてよかった~というのが感想です。

久しぶりに読み応えのある本と出会うことができ、教えてくれた先輩にも感謝の意を表したいと思います。
お気に入り、自信を持っておすすめできる1冊となりました。

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